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メンタルサポート心理相談室

神奈川県川崎市麻生区百合ヶ丘1-15-1 ハーバルヒルズ 1-B
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メンタルサポート心理相談室案内トラウマ(心的外傷)ってなに?

トラウマ(心的外傷)とトラウマセラピー

1.【トラウマ(心的外傷)ってなに?】
 トラウマという言葉を、よく耳にするようになりました。どこかで聞いたことのある人は多いと思います。はじめに、トラウマについてお話したいと思います。トラウマとは「心的外傷」と言い次のように定義されます。
 「心理的刺激によって、心のバランスを失うほど情緒的なショックを与えられたとき、無意識のうちに心の
中に残される痕跡。」

具体的には、どのような出来事なのでしょうか?
@ 幼児期の虐待
A 災害や戦争による、悲惨な体験。
B いじめ体験
C 犯罪被害体験
D その他、とても辛かった体験。

 などです。本人が非常に辛くてショックを受けた体験は、すべてトラウマ体験になり得ます。ですから、程度の差はありますが、トラウマ体験を持っていない人はいません。いま問題になっている、残忍な犯罪・不登校や引きこもり・様々な依存症は、主に幼少期の親からの心理的・身体的虐待が原因になっている場合がほとんどです。
 トラウマという言葉は、フロイトが「ヒステリー研究」(1895年)の中ではじめて使いました。現在は、トラウマによって起こる症状を病気と捉えて、PTSD「心的外傷後遺症としてのストレス障害」と分類されています。この分類は1980年に、DSM−V−R(アメリカの病診断基準)に登場しました。


【PTSDの症状】
 医学的には、PTSDの症状は次のように言われています。「入眠困難・怒りっぽい・集中困難・過度の警戒心・驚きやすさなどの脳の興奮状態。」


2.PTSDの治療法は様々
≪医学的アプローチ≫
 薬物療法が中心となります。一般的には、抗うつ剤・抗不安剤・入眠剤が投与されます。薬物療法は、ケースによっては必要で有効な場合もありますが、症状の原因は心理的なものなので、完治するには心理的なアプローチがどうしても必要になります。
 薬物は長く服用していると、薬そのものに依存する傾向が強まっていきます。また、薬物投与によって自我が弱くなってしまい、心理療法をやりにくくなりますので、薬物は必要最低限に止めて欲しいと思います。


≪一般の心理的アプローチ(カウンセリング)≫
 トラウマによってできた心の傷を癒やしていくことが、取り組みの中心になります。(ただし、癒しとは具体的に何をさしているのか明確ではありません。)一般的に行われているのはカウンセリングです。カウンセリングは思考を使って、言葉の会話を通して行なわれます。効果があるかというと、PTSDまたは依存症の場合、時間がかかり過ぎますし、全く効果がないことが少なくありません。実際に「カウンセリングを1〜2年続けた。毎回のカウンセリングの直後は少し気持ちはラクになったが、すぐ元に戻ってしまう。」と困って、トラウマセラピーにたどり着く人は少なくありません。なぜ、カウンセリングは効果が長続きしないのでしょうか?少し私の考え方をお話致します。
 トラウマ体験をすると、その体験で作られたネガティブな感情・身体感覚やイメージなどは、無自覚に潜在意識の中に刻印されてしまいます。これらの情報は過去のトラウマと同じような体験をすると、瞬間的にそのときのネガティブな感情やイメージが引き出されてきます。そうすると、訳が分からないうちに情緒不安定になったり、過呼吸やパニックになったりします。でも、本人はその原因が全く分からないうちにです。
 潜在意識で起こっていることは、意識(思考)ではなかなか捉えることができません。カウンセリングは言葉によって、思考で心の中を少しずつ探っていく、大変骨の折れる作業です。時間もお金も労力も浪費していきます。効果があれば良いのですが、ない場合にはなおさらそのように感じてしまいます。トラウマセラピーは退行催眠など様々な手法を使って、最初から直接潜在意識に入っていきます。初回から深い気づきと浄化が起こる人も珍しくありません。意識(思考)ではなくて、感覚で直感してしまうからです。このことは体験した人でないと、おそらく分からないと思います。私たちは、考えることに慣れ切っています。したがって、感情や感覚を使って自分を感じ本当の自分を理解することが、どういうことなのかピンとこないのは当然です。しかし、このような状態そのものが、問題なのです。このように潜在意識の奥に眠っている、過去に潜在意識に抑圧した感情や感覚を感じることが、トラウマセラピーの取り組みの第一歩なのです。


≪精神世界系(ニューエイジ系)のセラピー≫
 現在、日本でセラピーと称して行なわれている心理的な取り組みのほとんどは、とアメリカ直輸入の精神世界系(ニューエイジ系)のセラピーです。皆さんの中にも、このタイプのセラピーを学んだり、セラピーに取り組んだりした方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
 ニューエイジ(New Age)とは、字義とおりには「新しい時代」ですが、「新しい世界」「新しい思想」を意味しています。この表現の裏には、ヨハネの黙示録に見られ、一部のキリスト教徒が採用している千年思想があります。それは神と悪魔の戦いが千年続き、最後に神が勝利して、ニューエイジ=新しい世界がやってくるというものです、基本的には、伝統的な教えの中から、古くて役に立たない教えを廃し、真の意味での教えを明からにしようとするものです。
 このキリスト教を根底として、アメリカの合衆国の西海岸を発信源として、1970年代後半から80年代にかけて盛り上がり、その後商業化、ファッション化して一般社会に浸透し、現在に至るまで継続しています。
 ニューエイジ運動は、1960年代のカウンターカルチャーをそのまま起源として、超自然的・精神的な思想を持って、既存の文明や政治体制などに批判を加えて、それから開放されて、真に自由で人間的な生き方を模索しようとする運動です。アメリカ合衆国の西海岸で始まったこの運動は、ベトナム戦争によって様々な戦争トラウマを抱えた帰還兵たちが原動力になったと言われています。まさにキリスト教が文化で育ったアメリカ人たちの戦争批判であり、キリスト教が深く係わっていると言うことになります。
 とは言え、ニューエイジ系の思想は反近代・反科学・脱西洋文明なので、キリスト教のフィルターを通しながら世界中の宗教的なものを取り入れています。例えば、禅や道教・日本発祥のレイキ・チベット仏教などの東洋思想やアメリカインディアンの思想などです。しかし、繰り返しますが、あくまでもキリスト教のフィルターを通しているので、オリジナルなものではないということがポイントです。
 日本にもこの流れは浸透しており、生活のスタイルとして取り入れている人は多いですし、頻繁に各地でニューエイジ系のセラピーのセミナーや資格取得のための講習会が商業活動として行なわれています。参加費が高額であるにもかかわらず多くの日本人が参加しており、キリスト教を母体として様々な宗教的な思想を取り入れた摩訶不思議なオカルト思想によって、洗脳が行なわれているとしかいえない光景が繰り広げられています。
 ニューエイジ系の心理学(セラピー)はこのような背景で生まれました。その基本となるものは、「トランスパーソナル心理学」です。この心理学は、1960年代に行動主義心理学、精神分析、人間性心理学に続く第4の心理学と呼ばれていて、人間性心理学における自己超越性の概念をさらに発達させた心理学です。その特徴は「至高または究極の潜在性」「自我あるいは個人的自己を超える」「超越性」「スピリチュアルであること」などです。つまり、オカルトの世界なのです。
 トラスパーソナル心理学から生まれたセラピーはたくさんありますが、日本で特に流行っているものには「プロセル志向心理」「ビジョン心理学」「インナーチャイルドワーク」「前世療法」などですが、その他にも「ヒーリング」「チャネリング」「カラーセラピー」「占いに属するようなもの」などを心理療法的に使っている人はとても多いです。また、パワースポット巡りもブームになっています。
 これらの取り組みが本当に効果があればいいのですが、効果があるのかどうかも極めて曖昧です。先ほども書きましたように、どのような形を取っていたとしてもニューエイジ系の思想は根底にキリスト教があるので、日本人の精神性に根本的に合いませんし、返って問題をこじらせてしまうのです。
 ニューエイジ系のグッズを販売している店舗はとても多く、よく売れています。また、ニューエイジ系の心理学やセラピーにはまっている人もたくさんいます。アメリカのニューエイジャーは日本人を格好の金儲けのターゲットにしています。ヨーロッパではこのようなことは起こりません。
 困ったことに、ニューエイジ系の思想にはまって信じてしまうと、まるで特定の宗教にはまっている人(宗教依存)と同じように、誰に聞いても同じようなこと(ニューエイジ系思想)を言い始めます。それだけを見ても、個人の主体性が奪われていることが分かります。皆さんの周りもそのような人が居るかもしれませんね。
 加えておきますが、日本で行なわれているカウンセリングは、アメリカ人(白人)であるカール・ロジャーズというキリスト教(プロテスタント)信者が作ったものがベースになっています。つまり、カウンセリングもキリスト教の思想が根底にあるのです。

≪日本人の精神性適合した心理療法とは?≫
 日本には日本独自の心理療法はありませんでした。それは、心の問題で悩む人はとても少なかったからだと考えられます。どうしてかというと、日本文化の中には心のバランスを取るような仕組みがあったのだろうと思います。
 
しかし、これまでの臨床体験を踏まえると、日本人の心の状態は年を追って悪化していると感じています。どうしてでしょう。それは、敗戦後に占領軍(GHQ)によって日本文化は否定され、アメリカ文化の価値観が正しいし優れているという宣伝・教育されたことで、日本人の心のよりどころはなくなってしまったからだろうと考えています。つまり、心と体のバランスを取りようがないまま、不安定化しているのです。
 メンタルサポート心理相談室のトラウマセラピーは、上述したようなカウンセリングや様々なセラピーはアメリカ直輸入のものばかりです。敗戦後にアメリカ合宿によって日本の心を奪われ、心と体のバランスを失った日本人が、またキリスト教の思想を根底としたアメリカ文化の中で作られたカウンセリングやセラピーによって心理療法を受けているという、破滅的なことが起こっているのです。
 このような認識を持っている心理療法家はいないと思いますが、私はこのような認識の基に「トラウマセラピー」を組み立ててきました。著書(「良い子の心の闇」「『やさしい虐待』と『自滅する良い子』たち」を読んで頂ければ、独自性を理解して頂けると思います。
 一例をお話しします。キリスト教と日本文化の根本的な違いの1つに自己否定があるかないかがあります。キリスト教の重要な教えの中に「七つの大罪」があります。人間が本来持っている欲望や心の状態を完全否定しているので。それは「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」です。誰にでもあるものですよね。戦後にアメリカ化(キリスト教化)した日本人のほとんどの人は否定していると思います。このような視点で見るとキリスト教を根底としているカウンセリンやニューエイジ系のセラピーは、この7つを否定しています。そして、愛(勿論キリスト教的な愛です)をもっとも優れたものとして、これら7つを見ないで(正面から扱わないで)、愛を目指すことで解決しようとしています。私はこのようなセラピーを「愛と許しのセラピー」と呼んでいます。思考で「七つの大罪」なるものを抑圧して、思考で「愛」なるものに置き換えようとするのです。キリスト教の言葉を借りれば「愛は全てを許す」です。
 しかし、これらをいくら否定したところで、心や体の中から消し去ることなどできません。人間に本来備わっているものだからです。
 伝統的な日本文化に目を向けると、これらを否定していませんでした。人間に備わっているものは、全て必要だから存在しているからです。ですから、祭りや儀式のかたちでそれらを表現してきました。トラウマセラピーもこれらを否定していません。否定しているからこそ、これらは蓄積され「心の闇」となり、「心の闇」が心と体のバランスを崩し、様々な症状化や生辛さの原因となるからです。
 つまり、トラウマセラピーはカウンセリンやニューエイジ系のセラピーとは反対に、「七つの大罪」なるもの徹底的に正面から扱っていきます。そして、自分でそれらを感じ切り浄化していくのです。クライアントさんの「心の闇」はセラピストである私にも向きます。私はそれを感じて受容することで、自己否定が減っていくのです。このような過程で、自分への気づきは格段に深まりますし、親・学校・社会・マスコミなどから刷り込まれた綺麗ごとの模範解答は壊れ、本来の自分を取り戻していくのです。このことは例外なく起こります。
 
トラウマセラピーの特徴はまだまだたくさんありますが、詳しくは、著書をお読みください。