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メンタルサポート心理相談室

神奈川県川崎市麻生区百合ヶ丘1-15-1 ハーバルヒルズ 1-B
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メンタルサポート心理相談室案内トラウマセラピーで変われること

感情麻痺からの生還

 乳幼児期の親子関係で作られたトラウマの課題は、一般に言われている「インナーチャイルド」を癒せば終わるというような、単純な取り組みではありません。過去に身についた様々な習慣(防衛プログラム・思考の習慣・感情を扱う習慣・身体に記憶された習慣など)を変えていく取り組みだからです。
 しかし、この根気の必要な取り組みを乗り越えて、感情麻痺を解きながら過去の清算ができた人は、かけがえのない体験と、本当の自分にたどり着く道を発見することができるのです。ヒーリングクライシスの苦しみは喜びへと変わり、過去と未来の不安や絶望は希望へと変化します。
 ここでは、本当の自分を取り戻すことができるようになった人が、どのように変化していくかをお話ししたいと思います。


1. 自己感覚を肯定できるようになる
 トラウマによって、幼少期から潜在意識に抑圧してきた怖れを手放して自己肯定感を手に入れると、自分の身体感覚や感情感覚への否定がなくなります。そうすると、自分を肯定でき、生きる喜びを感じはじめます。自己肯定こそが、自分らしく生きていくために最も必要なことなのです。
 自己感覚(身体や感情感覚)に良し悪しはありません。それらが否定的に感じられるのは、過去のトラウマによって身についた習慣です(親自身がそれらの感覚を否定していたのです)。罪悪感や恥の意識を感じることなしに、自分の感覚を受け入れることができるようになると、自分を愛するということが少しづつできるようになります。

2. 親密な人間関係が築けるようになる
 トラウマによって自己感覚を肯定できない人は、親密な人間関係を築くことはできません。自分の身体感覚や感情感覚を受け入れることができないと、相手が感じている感覚も受け入れることができないからです。
 人間同士が親密になるということは、理屈ではありません。親密な人間関係を育てていくためには、相手の感覚も共有できなければならないからです。互いの感覚の肯定的な交流は、自分自身への感覚への気づきを深め、お互いのさらなる成長へとつながっていきます。
 二人は肉体的存在を越えて、真に心と体の交流ができるようになり、自己存在をより高いレベルで感じることが可能になります。そして、この親密な関係を通して、本当の愛を学べるようになるのです。
 コントロールの動機は怖れです。つまり、愛を学んで安心した人は、相手をコントロールすることはありません。親密な人間関係を通して、怖れを手放したからです。

3. 行動の動機に気づけるようになる
 良い子の行動の動機は怖れと恨みです。しかし、ほとんどの人はこのことに気づいていません。私たちが自らの行動の動機に気づけるようになることは、自己存在の本当の意味を知るための、スタートラインに立ったことを意味します。
 私たちの潜在意識の表層は、抑圧されたネガティブな感情の層でできています。行動の動機となっている怖れや恨みも、この部分にあります。トラウマセラピーによって、潜在意識のネガティブな感情の開放ができたら、その下にあるあなたが本来持っている、本当の動機に気づくことができるようになります。
 潜在意識のネガティブな感情の層を、トラウマセラピーである程度手放すことができると、2.でお話しした、人との親密な関係が次第に築けるようになっていきます。それだけでなく、ネガティブな感情の下に抑圧されていた、自己(主人格)のメッセージが分かるようになってきます。自己については、色々な呼び名があります。ユング心理学では、意識(顕在意識と潜在意識を含めた)の中心を自己と呼びます。トランスパーソナル心理学などを学んだ人は、ハイヤーセルフと呼ぶかも知れません。魂と呼ぶこともできると思います。
 呼び名はどうでもいいのです。大切なのは、本当の自分の心の中心から上がってくる、思考や行動の動機となるはずのメッセージが、トラウマや日常の様々なストレスから発生したネガティブな感情の層によって、表に出られなくなっているということです。
 『主体的に生きることができるようになること。』これがメンタルサポート心理相談室のトラウマセラピーの最終目標です。そのためには、心の中心から上がってくる、本当の動機に気づく必要があるのです。

4. 欲しいものと必要なものの区別がつくようになる
 本当の動機に気づけるようになると、欲しいものと必要なものの区別がつくようになります。「良い子の人格」は、怖れや恨みが作り出した欲望に支配されて、依存対象にしがみつくことで依存症を作り出している人格です。良い子がしがみついているものは欲しいもので、決して必要なものではありません。欲しいものは怖れや恨みを一時的に麻痺させるための依存対象なのです。
 必要なものとは、心の中心から上がってくるのもで、自分の本当の動機(成長欲求)に気づけた人にしか分かりません。この本当の動機に気づけた人は、その動機に従って目の前の課題に取り組んでいけば、成長して愛を学べることを理解できるようになります。そのような段階になった人は、自分の本当の課題を達成するために、必要なものにしか関心がありません。
 このように、欲しいものは怖れ恨みが作り出した欲望を、一時的に満足させるためのもの。必要なものとは、本当の自分の課題を達成するために必要なものなのです。

5. 本当に自分がやりたいことが分かるようになる
 「本当は自分が何をしたいのか分からない。」というのが、良い子の特長の一つです。良い子は、自分の本当の動機に気づいていないので、欲しいものと必要なものとの区別がついていないからです。
 私は、みなさんに真に満足できる人生を送りために、2つの条件をお話しすることがあります。それは誰もが求めていて、とても分かりやすいことです。一つは、『親密な関係が築けて、一生連れ添える伴侶とめぐり会えること。』です。もう一つは、『自分が心からやりがいを感じる、本当にやりたいことを見つけること。』です。(それが仕事になったら、最高ですね。)この2つが手に入れば、他には必要なものは何もないと思います。この2つを得るためには、やはり感情麻痺を解き、過去を清算することが不可欠なのです。